« ゆるやかな回復基調・・・ | トップページ | どきどき・・・ »

2005/01/27

インフルエンザ脳症ではありません!ライ症候群です!-その3

抗生物質鎮痛解熱剤

そもそも、薬は何のために飲むものなのか、とこの偉大なマンガは問うています。当たり前ですが、病気を治すためです。しかし、インフルエンザや一般的なカゼに処方される抗生物質などは、黄色ブドウ球菌や溶連菌といった「細菌感染」には効果がありますが、インフルエンザなどのウィルスにはまったく効果がないそうです(ちなみに、先日NHKでやってた「ためしてがってん」でも抗生物質はカゼに効果ないと言っていたと、マイミクのオモダカやさんから情報をいただきました。ありがとうございます)。効果がない、つまり必要もないのに抗生物質を安易に呑んでしまうと、細菌が薬に対する耐性をもつ耐性菌に変化してしまい、抗生物質の効かない細菌が引き起こす病気になる可能性がでてきてしまいます。

次に解熱剤ですが、もともとカゼの際の発熱はウィルスが出しているのではなく、熱に弱いウィルスに対抗するために自らの体がだしているものです。それを無理やり下げてしまうとウィルスが死滅せず増殖してしまい、カゼを長引かせることにもなります。また、一般に鎮痛解熱剤には副作用があり、発症の確率は低いですがいったん副作用が出たときには命に関わるような大変危険な副作用があるようです(マンガにはスティーブンス・ジョンソン症候群が例として挙げられていました)。

そして、1999年になって改定された資料に追加されたのが、急性脳症、とくに風邪様症状に引き続き激しい嘔吐、意識障害、けいれんなどの異常が認められた場合には、ライ症候群の可能性を考慮すること、とあります。これがインフルエンザ脳症の本当の名前だと私は思います。

ライ症候群は欧米では多数の死者を出したことのある農相で、アスピリンという成分を含む鎮痛解熱剤が原因といわれています。アメリカではこれをインフルエンザや水疱瘡に使わないよう勧告したところ、ライ症候群はほぼなくなったそうです。

しかし、同じような脳症が発生している日本は、もともとアスピリンはあまり使用されていなかった背景もあり、当初はウィルス原因説が疑われていたそうです。しかし、日本ではこの病気がなくならないのはナゼなのか。インフルエンザと関係なくても起こるのです。さらに、日本の場合、欧米のライ症候群よりも重症型の発症例が多いのはなぜか。近藤医師はこのように述べています。日本でよく使われている鎮痛解熱剤はアスピリンより強力で効き目が強いものがあります。効き目が強ければ一般に副作用も重くなるのだそうです。ゆえに、これらの薬が引き起こした日本のライ症候群、インフルエンザ脳症は体の発達していない風邪にかかりやすい子供たちを中心に多くの犠牲者を出したのだと。

ちなみに、これら鎮痛解熱剤は、解熱効果があるので高熱時にも処方されますが、単なる痛み止めとしても使われるため、インフルエンザなど発熱をともなう症状がない場合でも脳症を引き起こすことがあるそうです。インフルエンザ脳症と判定された患者の数は毎年200~300人いたと推測されますが、その中にはインフルエンザと無関係の理由で鎮痛解熱剤を飲んで脳症を発症させたケースは含まれておらず、ある調査によればそれ以外で発症した人数のほうがさらに多いそうです。

つづく・・・

|

« ゆるやかな回復基調・・・ | トップページ | どきどき・・・ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73545/2703410

この記事へのトラックバック一覧です: インフルエンザ脳症ではありません!ライ症候群です!-その3:

« ゆるやかな回復基調・・・ | トップページ | どきどき・・・ »