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2005/02/16

標準化技術のロイヤリティ-ちょっと追加

先日OASISがIPRに関してRANDをふくむ3つのパターンを規定したという話を取り上げましたが、OASYS のサイトに書いてあった新しいガイドラインを見てて、先日のブログがちょっと片手落ちな見方になっているなーと思い始め、自分自身で追加・補足の必要性を感じたのでちょっと書き足しです。

これによって特許取得者がロイヤリティを求めることも可能になるわけなのですが、一方で無用のトラブルを避けるため、ロイヤリティ・フリーにしないのであれば、その意図と理由を事前に明示しなくてはならないようにしたという点にも目を向ける必要がありました。このガイドラインは4月15日から施行されるらしいので、これ以降に結成されるTCは、結成時に当該特許に関する取り扱いをどうするのか、その時点で明確に宣言しなくてはならないということのようです。

これにより、ある特許取得者が自ら特許をもつ技術なりを標準化するためTCに持ち込み、めでたく標準化されて広く普及されいろんなベンダーが自社製品に組み込んだ頃合を見計らって、

「ふっふっふ、皆の集。キミたちが使ってるその標準技術には、実はウチの特許がふくまれておるのだよ。さささっ、つつがなくロイヤリティを支払いたまえ。」

とか言われて、

「そんなんTCにプロポーザルした時にちゃんと言ってなかったし、ふつーこういう標準化団体にオープンスタンダードにすべく持ち込んでおいてそりゃないだろっ!」

って言っても

「ほほぅ。。。プロポーザルする時にIPの取扱について明示しろなんて、どこに書いてあるのかね?書いてなきゃそんな必要も義務もないのだよ。それに、ひとの特許使ってれば特許使用料払うのはジョーシキだよ、キミ。」

でもって、後払いさせられたり最悪は訴訟沙汰になったりして、エライ目にあったりする可能性があるのを、事前に極力排除することを目的に考えられたガイドラインだという側面もあります。

実際、このへんを規定してなかったために、訴訟沙汰になった結果特許を持ってたベンダーに有利な状況になってしまった例があったので、そのへんをOASISは懸念していたとのことです。ちなみに実例とは、先日IBM、Sony、東芝などが共同開発した Cell マイクロプロセッサのメモリーインタフェースとバスに採用されたテクノロジーをもつ米Rambus社絡みの訴訟です。記事はこちら

ロイヤリティを主張する場合は、ReasonableでNon-Discriminatoryという根拠を、プロポーザルする時に明らかにしないといけないわけなので、ロイヤリティ取るにはそれなりのハードルがあり、また、採用する側は事前にこの技術を使うとカネがかかるとか必要ないとか知ることができるわけです。もっともナニをもって「妥当かつ差別的でない」と判断するのかまでは明確でない気がしますけど。

オープンスタンダードに含まれる特許の取扱を規定したことで、特許取得者であるベンダー(とは限りませんが)と、それ以外のベンダー、実際に標準化技術を採用するベンダーのOASISにおける標準策定に対する取り組み方、関わり方に変化があるのかどうか、ちょっと興味があります。

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